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AMFって何の略?

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最終更新日
この記事の内容は、
2023年5月22日当時のものです。
公開から1年以上経過しています。
(576日)

皆さん、こんにちは。神戸三宮店・藤です。

色々と落ち着いてきた感じの5月下旬ですが、いかがお過ごしでしょうか?

本日はスーツのディテールについて…。

スーツの見栄えを左右する上着の襟元に入る『AMFステッチ』。

ご存知の方も多いかもしれませんが、オーダースーツでは有名なディテールの一つです。

「ん?どれのこと?」って思われるかもしれませんが、

このように襟の縁に入る手縫い風のステッチのことです。

もともとは手縫いで均一のステッチを入れていたのですが、現在では手縫い風の専用ミシンを使って入れております。

こちらの手縫いミシンは複雑な機構で糸を送り、ゆっくりと無理な力を加えずに縫い上げることで職人の手仕事を再現しています。

もちろんミシンであっても技術・時間・手間がかかりますが、手縫いよりは遥かに早く仕上がりますので、現在ではこちらの専用ミシンが主流になっています。

では、なぜこのステッチのことを『AMFステッチ』と呼ぶのでしょうか?

答えはこのミシンを開発した会社名にあります。

開発した会社の名前はAmerican Machine and Foundry(アメリカン・マシン・アンド・ファウンドリー)社。

その頭文字をとって手縫い風専用ミシンを『AMFミシン』、ステッチを『AMFステッチ』と呼ぶようになったのです。

ちなみにAMFミシンを使っていない、手縫いのステッチの事は「ピックステッチ」と呼ぶそうです。

さて、そもそもこのステッチって入れる必要はあるの?って話ですが、ずばり私は必要だと思います。

パッと目につく襟まわりのステッチですので、有無で見た目の印象が随分変わります。

ステッチが入ることにより衿のヨレを防ぐ効果があり、襟に立体感が出ます。

弊社ハイグレード仕立てにされた場合、芯地には本バス芯を使いますので、AMFステッチで留めることで、より形が崩れにくくなる効果もあります。

また、クラシックなスーツには既製品でも拘ったものには、ほとんどAMFステッチが入っています。

無論どのスーツにも手間と時間をかけてステッチが入っている訳ですから、このステッチの入ったスーツを着ていると「きちんとしたスーツを着ている人」「身なり・服装に気を使っている人」と好印象を持たれるわけです。

標準の箇所としては前述の襟元と

胸ポケットの口、

腰ポケットのフラップに入ります。

スーツが好きな方はどこに入っているのか注目するわけですが、背中心にも入れることが可能です。

 

背中にも入っていると『通』な感じを演出できますので、普段ステッチを入れている方もそうでない方も是非お試しください。

で、随分と前置きが長くなってしまいましたが、価格は¥3,300-(税込)です。

見た目が好きじゃないという方もおられますが、個人的には是非取り入れて頂きたいディテールですね。

それでは、本日もお待ちしております。

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