礼服=ブラックスーツだが。「黒」の濃淡について
礼服は「黒」の濃淡が濃ければ濃いほど良い。薄いとその場に立った時変に目立ちますよ。
と言う感じで、濃いめの生地を勧めていくのが、服屋のセオリーと言っても過言ではありません。
事実私もそうしていました。(悪いなぁ・・・と思いつつ)
ただ本音を言いますとですね、その場に来たら「黒」の濃淡なんぞに気になんかしてられません。
冠婚葬祭に出席していると実感するかと思いますが、ホントそれどころじゃない筈です。
その辺を気にするったら、せいぜい我々と同じお仕事をしている専門職か、
よほどのこだわり屋さんかどっちかです。
そして、一般的に生産されている「礼服」とは「略礼服」と言うのが正式名称です。
「略」です。本来はモーニングや燕尾服、紋付を指して「正礼装」を着るのが正式な礼服です。
礼服を着る=冠婚葬祭。という事は、その場で最も優先すべき事は「式の進捗」を
誰の邪魔をすることなく、スムーズにそして円滑に進行する。これが全てです
過去、日本の礼服と言えば紋付羽織で、黒色が濃くないと貧相に見えるから濃ければ濃いほど良い
と言われたその名残で、礼服は「黒」の濃淡が重要という事にされたというのが大体の流れです。
で、いま紋付着てる方居ます??。つまりそういう事です。
尚、上記画像の向って左から「黒無地のスーツ生地」「4万円台の礼服生地」「5万円台の礼服生地」
です。5万円は濃い目ですが、4万円台とスーツ生地と正直そんな濃さに差は無いと思われますが如何?
今のところ、4万円台の礼服生地が多く出ている傾向です。
ですので、濃さに拘りたいなら5万円台をお勧めしますが、そんなに着用する機会の無い服である以上、
体型変化を考慮してパンツのウエストにアジャスターを3300円のオプションにより付けるかどうか。
ディテールが礼服のそれになっているかどうか。あとは強いて言えば、正座をする事を踏まえ
ストレッチ性は礼服生地の方が高いのでストレッチを求めるかどうか。こだわるべきポイントは
この3点にしておくことをお勧めします。
「正礼装」なら、躊躇なく5万円台以上の生地をお勧めしますが・・・。
個人的には、そんな着ないのに高い生地にせんでも・・・。
礼服生地は4万円台で十分じゃないの?と思いつつご提案させて頂いています。
という投稿すると、いろんな方面からものすごく怒られる気がしてならないんですが、
お客様のメリットを優先したら・・・ねぇ・・・。
あと、ブラックスーツは「礼服」です。ビジネスで着用する場合の黒無地スーツは「ダークスーツ」
です。間違えない様に!!!