拝啓 南雄太様
2023年11月14日当時のものです。
公開から1年以上経過しています。
(402日)
南雄太様
25年の長きに渡るフットボール人生 お疲れ様でした。
あなたを初めてピッチ上で生で拝見したのは忘れもしない1996年1月8日、雨の国立競技場での高校サッカー選手権大会決勝戦。
我が母校静岡学園vs鹿児島実の一戦。
私は急遽休みを取って、当時住んでいた長野から特急あさまに乗って上京し(当時は新幹線あさまはまだありませんでした)、現地で生観戦しました。
雨でボールが滑る状況で、GKにとってはかなりやり辛かったはずですが、1年生ながら名門のゴールマウスを守るあなたは大奮闘。
試合自体は押し気味の静学が2点先制するも、鹿実に追いつかれ、実に悔しい両校優勝。
あなたも不完全燃焼だったと思います。
そして、その翌年1997年1月5日、2年連続で選手権出場を決めた静学は準々決勝で国見と対戦しました。
この試合も私は長野から上京し、駒沢陸上競技場で観戦しました。
ディフェンディングチャンピオンの静学vs強豪国見と言う優勝候補同士の一戦に、快晴の駒沢陸上競技場は超満員!
手に汗握る一戦は2-2でPK戦に突入。
3人目までは両チーム全員決めたものの、後攻の静学の4人目のキッカーが失敗し絶対絶命の状況で国見の5人目のキッカーは後の日本代表GKの都築龍太(現さいたま市議会議員)。
決めれば国見の勝利の場面で、都築が蹴ったボールはバーのはるか上の宇宙開発。
都築が力んだのもありますが、やはりゴールマウスに立つあなたを意識し過ぎたのでしょう。
そして、サドンデスに突入した後はあなたが相手のキックを2本止めて、最後は自分が決めて静学が劇的勝利!
プロ入り後も何度かあなたのピッチ上の雄姿を拝見しましたが、2021年にあなたが我が大宮に移籍してくれたのは嬉しかったなぁ!
大宮でのあなたで一番印象に残っている試合は、2022年4月27日の大宮vs群馬の試合@NACK5スタジアム。
序盤から群馬に圧倒されて、あっという間に2失点。
そして、大宮は群馬に2度目のPKを与えてしまいます。
これを決められたら0-3で勝負はほぼ決まり。
キッカーは先制のPKを決めている岩上(元大宮)。
先程と同じく(岩上から見て)左に蹴られたボールを完全に読み切ったあなたが横っ飛びで弾き出した瞬間、スタジアム中が大歓声に包まれたのを昨日の事の様に思い出します(この後、勢いを取り戻した大宮は3点取って大逆転勝利を収めました)。
12日の試合後の引退セレモニーで大型ヴィジョンに流された映像も、あなたのスピーチも印象に残る感動的なものでした。
あなたがスピーチで語ってくれた、チームに蔓延する「ヌルさ」を捨てて、「あるべき所に戻った」大宮がさいたまダービーを戦う時は、是非一緒にスタジアムで大宮を応援しましょう!
早くその日が来る様に、私達サポーターも大宮アルディージャをサポートし続けていきます!
あなたのスピーチで気づいたのですが、あなたのプロサッカー人生が25年。
そして、我が大宮アルディージャも今年で25周年。
縁を感じると共に、あなたの競技人生の長さに改めて感嘆します。
1997年1月5日に駒沢陸上競技場で買ったペナントに頂いたあなたのサインは宝物です。
いつか、このフェイスタオルにもサインもらいたいな。
2022年のSADA×Ardijaのポスター撮影時の写真。左が河田選手。右が吉永選手。
改めて、25年もの長い間お疲れ様でした!
そして、大宮に来てくれてありがとうございました!
ここであなたのフットボール人生は一旦幕を閉じる訳ですが、これからも何らかの形で大宮に関わっていただけたら嬉しいです。
あなたの第二のフットボール人生に幸多からん事をお祈りします。
敬具
#南雄太
#大宮アルディージャ