ナチュラルストレッチ素材スーツで最高の着心地を!
2022年8月6日当時のものです。
公開から2年以上経過しています。
(873日)
こんにちは!オーダースーツSADA 札幌駅前通店です!
本日もお客様の素敵なオーダーメイスーツをご紹介します。
スーツの特徴:スッキリとしたシルエットでお仕立て頂きました。
オーダースーツならではの仕様で袖の色糸を緑色にして頂き、素敵な一着にして頂きました❗✨
撮影協力有難う御座いました。
選んでいただいたスーツの裏地「キュプラ」は、高級繊維で上品な光沢が出るのでエレガントに見えます。
また、吸湿性に優れているので夏も快適で、滑らかな肌触りによりスーツの着脱もストレスフリーです。
今回は裏地素材の「キュプラ(ベンベルグ)」について紹介します。
スーツの裏地「キュプラ(ベンベルグ)」とは?
「キュプラ(ベンベルグ)」とは、コットンリンターというコットンのまわりの細い毛を溶解して繊維に加工した、極細の再生繊維のことです。
またキュプラは、銅アンモニア法という製法で加工されるので正式名称は「銅アンモニアレーヨン」ですが、キュプラ(銅)という名前がつけられました。
キュプラはベンベルグとも呼ばれますが「ベンベルグ」とはキュプラのブランド名です。
キュプラはドイツのベンベルグ社が開発した人工化学繊維で、「ベンベルグ」は日本の旭化成が持っている商標名です。
そして、旭化成は世界で唯一キュプラを製造しているメーカー企業です。
キュプラは肌触りの滑らかさや上質な光沢が出る特徴から、スーツの裏地を始めスカートやワンピースなど、華やかに見せたい洋服の素材に多く使われています。
キュプラとレーヨンの違い
キュプラと似ている素材に「レーヨン」があります。
レーヨンを使用した洋服と見た目が似ているのですが、大きな違いはレーヨンよりもキュプラの方が繊維が細い点です。
この繊維の細さがキュプラの特徴で、スーツの裏地に使用すると様々なメリットがあります。
既製品のスーツにはポリエステルの裏地も多く見られますが、こだわりのスーツを作れるオーダースーツではキュプラを裏地にするのが人気のカスタマイズです。
スーツの裏地について
キュプラはスーツの裏地に使われるのですが具体的にどの部分なのでしょうか。
ということで、スーツの裏地の箇所を紹介します。
【スーツの裏地の箇所】
l 胴体の裏
l 袖の裏
l ポケットの裏
l パンツの裏
l ベストの裏
スーツの裏地は着脱の際にカラダとこすれる部分になります。
その点、キュプラは着脱しやすい滑らかさや静電気が起きにくいといった特徴があるので、スーツの裏地に最適な素材です。
キュプラの特徴
スーツの裏地をキュプラにすると、蒸れにくく春夏にサラッと着られるなどの優れた点があります。
こういった特徴をまとめましたので、ここからはキュプラのメリットデメリットの解説です。
キュプラのメリット
まずはキュプラのメリットを解説します。
吸湿性、放湿性に優れている
キュプラは水分を吸収しやすいので、肌に触れるとヒヤッと冷感があります。
その特性から、汗をすばやく吸収・発散すると冷感に変えてくれるので、汗をかきやすい春夏にぴったりの素材です。
汗をすばやく吸収・発散するのでベタつきにくく、不快感もありません。
肌触りがシルクのようになめらか
キュプラは、肌触りがなめらかで摩擦が起こりにくいので、スーツの裏地がキュプラなら着脱しやすくストレスフリーです。
スーツの裏地以外にも女性のスカートやワンピースなど、直接肌に触れる裏地としても活躍します。
静電気が起こりにくい
キュプラはなめらかな素材なので、静電気が起こりにくいのもうれしいポイント。
冬場のバチバチと痛い静電気はイヤになりますよね。
この特徴から、冬の洋服の素材としても活躍してくれます。
キュプラは肌触りが少しひんやりしますが、その分冬は厚着をするので問題ないでしょう。
鮮やかな色が出る
キュプラは染色性に優れているので、しっかりと染まり深みのある色味が出せます。
スーツでは表地に派手なデザインを入れることが少ないため、裏地のデザインにこだわる方も多くいらっしゃいます。
お気に入りの色をしっかりとエレガントに入れられるので、裏地のさりげないオシャレとして人気です。
上質な光沢が出る
キュプラはシルクのように上質な光沢があります。
キュプラの繊維の断面がきれいな円形になっているため、なめらかな表面になるのが上品な光沢が出る理由です。
環境にやさしい
キュプラの元となっているコットンリンターは、本来繊維として使われない毛のような素材です。
それを溶解して繊維に生まれ変わらせる製造方法は、資源の有効利用として評価されています。
また、コットンリンターは土に埋めると微生物の働きにより分解される生分解性があります。
これは、コットンリンターの主成分がセルロースのため生まれる性質なので、石油を原料とする繊維には生分解性がありません。
さらに、焼却処理をしても有害物質がほとんど発生しないという環境にやさしい繊維なんです。
キュプラのデメリット
続いて、キュプラのデメリットを解説します。
摩擦に弱い
キュプラはデリケートな素材なので、強い摩擦を与えると生地が傷みやすくなります。
摩擦を与える数が多くなると、生地が傷むと毛羽立ちや破れ・裂けなどの原因になってしまうかもしれませんので、慎重に取り扱いましょう。
特に、キュプラを手洗いする時には注意が必要なので、詳しく後述します。
シワがつくと回復しにくい
レーヨンなどと似ている特徴なのですが、基本的にシワはつきにくい繊維です。
しかし、長時間折り目がある状態で置いておくとシワがつくことがあります。
一度シワができるとアイロンをかけても回復しにくいので、まずはシワがつかないように注意しましょう。
水に濡れるとシミになりやすい
キュプラは吸湿性があるため、他の水を弾くような繊維と比べると、汗や雨など水溶性のシミができやすいと言えます。
もし水洗いしたい場合は注意が必要なので、基本的にドライクリーニングをしましょう。
高価な生地
キュプラは高級繊維にあたりますので、機能性がない一般のポリエステルと比べると値段は4〜5倍ほどになることもあります。
しかし、キュプラはそれ以上に付加価値がある生地なので、スーツにこだわりたいという人に人気です。
スーツを自宅で洗う方法
キュプラは基本的に水洗いはNGとされているので、時間がある時はドライクリーニングに出しましょう。
しかし、どうしても自宅で水洗いがしたいという人のためにスーツの洗濯方法を解説します。
ただしスーツを長持ちさせるため、洗濯できないものはクリーニング、洗濯できるものは正しく洗濯する認識を持ちましょう。
もう一度言いますが、スーツが汚れた時は基本的にクリーニングに出してくださいね。
洗う前に必ず洗濯表示を確認
洗い始める前に必ず洗濯表示を確認してください。
洗濯表示に「手洗イ」という文字があれば手洗いできるという意味になります。
しかし、服によっては他の繊維も組み合わさっていて洗濯できない場合もあるので、スーツを購入する際に店員へ確認しておきましょう。
スーツを手洗いする方法
手洗いに必要なものは以下です。
【用意するもの】
l 洗濯桶と水
l 中性洗剤
l 洗濯ネット
l バスタオル
l スーツ用ハンガー
スーツを長く水に濡らすのはNGなので、必要な道具は作業がスピーディにできるよう事前に準備しておきましょう。
そして、色落ちチェックもしてください。
中性洗剤をティッシュにつけて、スーツの目立たない部分(袖の裏側など)をトントンしたり軽く押さえて色移りしないか確かめましょう。
洗濯前の注意点
洗濯前に以下の注意点を確認してください。
【洗濯前の注意点】
l ポケットになにか入っていないか確認する
l 多少の色落ちは覚悟する
l スーツに破れやほつれがないか確認する
l 汚れやシミの位置を確認しておく
特に汚れやシミは、少しの気になるくらいであれば次の作業にしましょう。
スーツの簡単な手洗い手順
簡単な手洗いであればスーツの生地をあまり傷めないので、以下の作業がおすすめです。
【スーツの簡単な手洗い手順】
① 汚れ移し用バスタオルを敷く
② スーツの汚れ部分をバスタオル側にして置く
③ 中性洗剤入りの水を浸したフェイスタオルで汚れ部分を何度も叩く
④ 霧吹きなどで叩いた部分を拭き取って干す
では、次に水洗いの方法を解説します。
スーツの水洗い手順
スーツの水洗いでは、特にキュプラを傷めないように慎重に行います。
【スーツの水洗い手順】
① 洗濯桶に水を張って中性洗剤を溶かす
② スーツを浸してやさしく押し洗いまたは左右に揺らして振り洗い(1〜2分で終わらせる)
③ 水を入れ替えきれいな水ですすぐ
④ 洗濯ネットに入れて洗濯機の脱水機能で10〜20秒ほど脱水する
⑤ バスタオルでやさしくポンポンして水気を取る
⑥ 速やかに形を整えて干す
以上の手順です。
生地はデリケートなので各手順はやさしく丁寧に行ってください。
以上、キュプラ(ベンベルグ)の紹介でした!
裏地にキュプラをカスタマイズしたオーダースーツで、お仕事頑張ってください!
シングル上下
生地素材 |
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裏地 |
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