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ポリエステルと混紡って一体なに?生地の素材を知ればお手入れも簡単!

M.Y様/男性

投稿日
最終更新日
この記事の内容は、
2022年8月29日当時のものです。
公開から2年以上経過しています。
(811日)

 

スーツを選ぶときに、生地の素材を気にして選んでいますか?生地によっては、毛玉が出来やすくお手入れが大変な素材もあります。ポリエステル混紡は、お手入れが簡単でスーツの素材にぴったりの素材です。今回はポリエステルと混紡素材についてご紹介します。

 

★お客様コレクション★

春夏らしい紺色の生地でお仕立ていただきました!

生地の色合いは落ち着いてますが、釦は光沢感があり、裏地はベージュで

スタンダードの中にも華やかな感じに仕上がりました😊

とてもよくお似合いです!

またのご来店お待ちしております(^^)

 

 

生地でよく見る「混紡」とは何か?

混紡とは、2種類以上の繊維を組み合わせて紡績した素材を混紡素材と呼びます。洋服の品質表示タグに「綿100%」「綿70% ポリエステル30%」などの表示があるのを見たこのある人も多いのではないでしょうか。この「綿70% ポリエステル30%」のように、2種類の素材が組み合わさっているものが、混紡された素材です。混紡素材は近年増えてきているので、自分の持っている服の品質表示タグをチェックしてみると良いでしょう。



種類の違う繊維をなぜ混紡するのか

 

互いの短所を補い合う

なぜ種類の違う素材を混紡するのでしょうか。それは混紡素材には単一素材にはない、メリットがあるからです。綿100%や麻100%の素材のワイシャツは、着心地は良いですが、洗うとシワになりアイロンがけも大変です。自宅でのお手入れが大変でクリーニングに出す人も多いでしょう。反対にポリエステル100%の素材は、シワになりにくくアイロンがけの必要がないぐらいです。しかし着心地はゴワゴワとかたく、身体にフィットしません。また肌の弱い人は首や手首が擦れて赤くなることもあります。綿とポリエステルの両方の長所を生かし、短所を補い合うために二つの素材を混ぜる混紡素材が作られました。綿とポリエステルの混紡素材では、着心地がよく、シワのできにくいワイシャツが作れるわけです。

 

コストが削減できる

カシミア100%で作られるマフラーは非常に人気の高いアイテムですが、年々カシミアの価格は高騰しており、市場に提供するのが難しいアイテムになりつつあります。そこで、他のウール素材と混ぜることで、カシミアの風合いや上質な肌触りを生かしながらも、コストは抑えた商品を作ることが可能になります。



ポリエステル×天然素材の混紡

ポリエステル混紡の素材には種類がありますが、特に天然素材との混紡は天然素材の扱いにくさをカバーするメリットがあり、多くのアイテムに使用されています。ここではポリエステルと天然素材の混紡の種類をご紹介します。

 

コットン×ポリエステルの混紡

天然素材の代表ともいえる、コットンは綿(わた)の種から採取される繊維で、日本語表記では「綿」と書かれることも多い素材です。コットンの性質は、繊維が細かく丈夫で吸水性が高く、耐熱性にも優れています。また水を含みやすいため、染色しやすい素材です。しかし、シワになりやすく縮みやすいため、お手入れが大変です。コットンのワイシャツを自宅で洗濯し、シワシワになってしまった人もいるのではないでしょうか。コットンは吸水性が高いため、洗濯後はなかなか乾きにくく、シワを伸ばしながら乾かすのも困難です。また直射日光に当たると変色や黄ばむこともあります。

しかしポリエステルはコットンの逆の性質を持つため、シワになりにくく、乾きやすい素材ですので組み合わせることで扱いやすい素材になります。コットンとポリエステルの割合を変えることで、素材のかたさや風合いを変えることも可能です。

 

ウール×ポリエステルの混紡

羊の毛を使った天然素材のウールは、保温性に優れた弾力性のある素材です。繊維の細さや羊の種類によって少しずつ異なりますが、型崩れしにくい素材のため、ウールコートのように長く愛用するアイテムに使われる素材です。吸湿性と保湿性の両方を兼ね備えた素材でもあるので、夏場は涼しく、冬場は暖かく使い勝手の良さも人気です。ウール素材の弱点は、害虫に好まれる素材のため、虫食いが発生しやすいことです。また繊維が細く、毛玉ができやすい点もデメリットでしょう。

ポリエステルと組み合わせることで、毛玉が出来にくい耐久性の高い生地が出来上がります。頻繁に着るスーツなどはウールとポリエステル混紡の素材を選ぶとお手入れが簡単で、型崩れしにくいため、おすすめです。

 

ポリエステル×化学繊維の混紡

天然素材の混紡だけでなく、化学繊維とポリエステルの混紡素材もあります。天然素材と同様に、お互いの持つ弱点を補い合う繊維を組み合わせることで、品質の良い素材となります。

 

ナイロン×ポリエステル混紡

化学繊維の代表と言える、最も歴史の古いナイロン素材は、強い強度を持ち摩擦にも強い、丈夫な素材です。衣類だけでなく、釣り糸や漁業用の釣り網、安全ネットに使われるほどの丈夫さを持っています。ナイロンとポリエステルは、どちらも石油由来の化学繊維で、素材の性質もよく似ているのですが、伸縮性はナイロンの方が高く、耐熱性はポリエステルの方が優れています。よく似た性質の繊維ですが、ナイロンとポリエステルを混紡することで、より丈夫で耐久性の高い素材となります。

 

レーヨン×ポリエステルの混紡

レーヨンは、再生繊維に分類される化学繊維で、シルク(絹)を模して木材パルプから作り出された繊維です。土に埋めると分解されるため、再生繊維と呼ばれています。レーヨンは熱に強く、静電気も起こりにくいため、化学繊維の中では扱いやすい素材です。また肌触りもやわらかく、化学繊維の中で最も吸湿性と保湿性に優れている素材でもあります。しかし、吸水性が高いため、シワになりやすく、お手入れが大変な素材です。また水にかなり弱いため、濡れた状態では強度が大幅に低下し、また縮みやすい弱点を持っています。

このレーヨンの弱点である水環境での耐久性を補うため、ポリエステルとの混紡することが多いです。

 

ポリウレタン×ポリエステルの混紡

ポリウレタンは伸縮性の高い化学繊維で、単独で衣類にあまり使用されない素材です。コットンやポリエステルと混紡し、ストレッチ素材として使用されることが多く、スポーツウェアなどによく使用されています。最近ではストレッチデニムやアウトドア用品に使われることも増えてきましたが、水着の定番素材として知られています。ポリウレタンは高いストレッチ性を持つ反面、長時間の利用で劣化しやすいため、ポリエステル混紡し、耐久性を高めることが多くなっています。

 

ポリエステル混紡の弱点

ポリエステル混紡素材は、ポリエステルの持つ静電気が発生しやすい性質が強く出る場合があります。ポリエステルの比率が高い場合や、ナイロンのようにポリエステルと同じ性質を持つ混紡素材の際に起こりやすいため、注意が必要です。またポリエステルは汚れを吸着しやすいため、洗濯を繰り返すうちに汚れやすくなる場合があります。シワにならず、お手入れが簡単なポリエステル素材ですが、洗濯の方法には一工夫が必要と言えます。

 

ポリエステル混紡のお手入れ方法

ポリエステル素材は洗濯で縮みにくい素材ですが、綿やウールなどとの混紡素材は、縮みやすい性質と持つため、洗う際には注意が必要です。混紡素材の割合によって洗濯方法が異なりますので、洗濯する際には必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。

 

コットン×ポリエステルの混紡

コットンとポリエステルの混紡素材は洗濯機での洗濯が可能で、お手入れのしやすい素材です。洗濯ネットを使用し、30℃台のぬるま湯で洗濯すると縮みを防げるのでおすすめです。ポリエステルの割合が多い場合は、脱水時間を短くし日陰干しすると良いでしょう。アイロンは、低温から中温で、素早くかけるようにしてください。

 

ウール×ポリエステルの混紡

ウールは水で縮むため、家庭での洗濯は控えましょう。洗濯表示もドライマークのものが多く、ポリエステル混紡でポリエステルの割合が高いものは洗濯可能な場合がありますが、つけおき手洗いが良いでしょう。アイロンをかける場合は、低温から中温のスチームアイロンで、表面のシワを伸ばす程度に短時間で行うようにしてください。

 

ナイロン×ポリエステル混紡

ナイロンとポリエステルの混紡生地は、洗濯が可能ですので、30℃台のぬるま湯と中性洗剤を使用して洗濯できます。長時間の脱水はシワになりやすいため、脱水時間を短くし、日陰干しを行うようにしましょう。アイロンをかける際は、あて布をして低温で素早くかけるのがポイントです。

 

レーヨン×ポリエステルの混紡

レーヨンは水に弱いため、家庭での洗濯は控える方が良いでしょう。クリーニング店に依頼する方が安心です。アイロンをかける場合は、スチームはあて布をして低温で素早くかけましょう。アイロンをかける際もレーヨンは水分にも弱いため、スチームは使用しないようにしてください。

 

ポリウレタン×ポリエステルの混紡

ポリウレタンも水に弱い素材のため、ポリウレタンの割合の高い混紡素材は、クリーニング店に依頼する方が良いでしょう。また高温にも弱いため、アイロンは使用せず、日陰干しで自然乾燥させるようにしてください。

 

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

ポリエステル混紡の素材についてご紹介しましたが、スーツ生地にもポリエステル混紡はおすすめの素材です。オーダースーツSADAではシワになりにくく、型崩れしにくいウールとポリエステル混紡の素材を豊富に取り揃えています。お気に入りの色や柄から選ぶことができるオーダースーツは、専門のスタッフがしっかりと採寸しますので、自分のサイズにぴったり合うスーツが出来上がります。素材の持つ特性やお手入れの仕方なども相談できますので、スーツ選びに迷った際は、オーダースーツSADAにご相談ください。

「2釦シングルスーツ」

生地素材
  • 素材:ウール70%、ポリエステル30%、
  • 色柄:紺シャドーストライプ
  • シーズン:春夏
  • 生地番号:5-1108
裏地
  • 素材:ポリエステル100%
  • 色:ベージュ無地
ボタン
  • 茶系
オプションその他
担当スタイリスト 遠藤