ダブル裾のスーツの特徴とは?起源から仕立て方、最適な幅までご紹介!
K様
2021年12月5日当時のものです。
公開から2年以上経過しています。
(1076日)
この度はオーダースーツSADA横浜店をご利用頂きまして、誠にありがとうございました。
サイズ感もバッチリで、格好よくお仕立てさせて頂きました。
さて、今回は「ダブル裾」のスーツを仕立てさせていただきました。
普通のスーツスタイルとちょっと違うダブル裾のスーツ。
ダブルスーツの起源や特徴、裾上げ方法について解説します!
この記事を読んで、ぜひダブル裾のスーツにチャレンジしてみてくださいね!
スラックスの裾のシングル・ダブルとは
スラックスの裾のシングル・ダブルとは、裾の折り返しがあるかないかのこと。
シングルは折り返しがなくまっすぐ伸びていますが、ダブルは裾をまくったような形状に仕上げています。
それぞれの特徴や与えるイメージについて、解説していきますね。
シングルは正装用の裾!
シングル裾は足元がフォーマルで幅広いシーンに使える裾です。
礼服・タキシードなどの正装はすべてシングルですね。
シングルで裾上げをすると、すっきりとした印象になり脚が長く見えます。
シングルはあくまで「正装用」の裾上げ方法ですが、いつのまにやらビジネススーツでも完全にシングルが定着してしまいました。
そのため、ビジネススーツはシングルで裾上げした方が方が無難ではあります。
ダブルはスポーティーでカジュアルな裾!
これに対し、ダブル裾はスポーティーでカジュアルな裾上げ方法です。
ダブル裾は機能性を重視した側面があります。
ダブル裾は非常にクラシカルな雰囲気を醸し出すため、ダブルスーツ・スリーピーススーツとの相性が抜群です。
英国紳士風の厳かな雰囲気を出したいのであれば、裾はダブルがおすすめ。
靴の格式も高くするとさらに高貴な雰囲気になりますね。
ビジネススーツの裾はダブルにしていいの?
結論から言うと、ビジネススーツはダブル裾にしても問題ありません。
活発に動くビジネスマンには、むしろダブル裾の方が定着して当たり前という意見もあります。
とはいえ、現在のビジネスシーンにはシングルが定着しています。
ダブル裾を見て、違和感を感じる方は少なくありません。
対外的な職種や、上司が厳格な人などは避けた方がいいでしょう。
なぜ2種類の裾があるの?
もともと、19世紀まではスラックスの裾はシングルだけだったと言われています。
なぜ、ダブル裾にする人が現れ始めたのでしょうか?
諸説ありますが、その中でも有名なものを紹介します。
イギリス議員「ルイスハム」氏説
一つ目は、競走馬オーナーでもあったイギリス議員の「ルイスハム」氏が起源という説。
彼は、濡れたパドックを歩く際にスラックスが汚れないよう折り返していました。
そんな彼を見た一部のファンが「あのスタイル、カッコいいな」と感じて、真似して始めたと言われています。
スコットランドのハンティング中の貴族説
二つ目は、スコットランドでハンティングをしていた貴族が起源であるという説。
当時、スコットランドではスポーツとしてのハンティングが流行していました。
そんな中、多くの貴族が泥除けや濡れ回避のために裾を折り返し始めました。
この流れがどんどん広がり、やがてスコットランド全体で定着したと言われています。
ニューヨーカーの勘違い説
三つ目は、ニューヨーカーがイギリスの貴族が間違って折り返したのを勘違いしたという説。
20世紀初頭、あるイギリスの貴族がニューヨークでの結婚式に赴いた際、移動中に雨に降られました。
この時、イギリスの貴族が思いつきで「裾が濡れないように」と折り返して、そのまま結婚式に参加してしまったのです。
これを見たニューヨーカーが、この裾を折り返したスタイルをイギリスの流行だと勘違いしました。
そこから、ニューヨークに次第に広がっていったと言われています。
イギリスで流行したボート遊び説
四つ目は、イギリス貴族で流行したボート遊びでの汚れ回避説です。
イギリスでは、「スポーツの時は白いパンツ」という暗黙のルールがある時代がありました。
しかし、ボート遊びは濡れや汚れを伴うものです。
そこで、イギリス貴族は「ボートに乗っている間は裾を折り返して、降りたら戻す」という方法を思いつきました。
これがかなり流行したのですが、中には「私はボート遊びをする余裕がある身分だぞ」とアピールするために、裾を折り返したまま戻さない人がいたのです。
そこから、「身分アピール」のために広まったと言われています。
裾上げの長さとダブルの幅
実際にダブル裾のスーツを仕立てる際、裾上げの長さはどのようにすればいいでしょうか?
その点について詳しく解説していきます。
ダブルの裾上げの長さは3.5cm~4.5cmがオーソドックス
ダブル裾の最もオーソドックスな幅は3.5~4.5㎝と言われています。
ただし、体形や靴の形状によって若干調整する必要があるでしょう。
背が高い人はスラックスの丈も長くなるので、ダブル裾ももう少し長めの幅を取ったほうが違和感がありません。
逆に背が低い人は細めに調節しましょう。
脚に筋肉が多くてスラックスが太めの人も、幅は広めにとった方がいいでしょう。
全体的なバランスを意識しながら幅を調整してくださいね。
最近のトレンドは4.5~5.5cm
実は、最近のトレンドのダブル裾の幅は4.5~5.5㎝です。
明確な理由はないですが、幅が太くてもスーツが十分スッキリ見えるから、といったところでしょうか。
とはいえ、体形によってはこの幅が合わない方もいます。
全体のイメージを崩さないように調節してくださいね!
正しい方法で計測すること!
ダブル裾の折り返し幅を決める際には正確な計測が重要です。
普段、スーツを着るスタイルに合わせて計測してください。
具体的には、いつも通りに革靴を履いて、ベルトをつけて、ワイシャツをスラックスの中に入れましょう。
その状態で背筋をまっすぐにして、寸分の狂いも無いように測ります。
靴に当たった時のたるみを作るかどうか、まで考えて計測すると良いですね。
裾上げの方法
ダブル裾に仕上げられる、裾上げの方法は以下の3つです。
- スーツを買ったお店に依頼する
- 洋服のお直し専門店に依頼する
- オーダースーツを作る
なお、自分でもやろうと思えば裾上げテープを使ってダブル裾にできますが、失敗するとやり直せないのであまりおすすめはしません。
スーツを買ったお店に依頼する
スーツを買ったお店で、購入と同時に裾上げをしてくれます。
多くのお店で裾上げ料金は無料ですが、たまに有料のところもあるので注意しましょう。
後日でも、レシートなどがあればだいたい受け付けてくれますよ。
洋服修理専門店に依頼する
洋服修理の専門店でも、ほとんどが裾上げをしてくれます。
だいたい1,000円、高くても2,000円くらいで、好みの裾タイプに直してもらえます。
オーダースーツを作る
オーダースーツを作る方法が最もおすすめです。
オーダースーツでは、完璧な採寸でスーツすべての要素を体形に完全にフィットさせます。
裾上げも例外ではなく、理想の形に仕上げることができますよ。
オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?
オーダースーツSADAは初回19,800円(税込21,780円:2022年10月現在)からオーダースーツをお仕立てできるオーダースーツブランドです。
無料でお仕立て後1か月間は裾や着丈などのお直しにも対応します。
オーダースーツSADAは今までに5,000,000着以上のスーツを仕立ててきました。
そのノウハウを活かし、ダブル裾のスーツもばっちりカッコよくお仕立てしますよ!
ぜひ、オーダースーツSADAへ来店予約をお待ちしております!
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